第一種衛生管理者は、労働者の健康障害を防止するために、事業場の衛生全般を管理する国家資格です。
労働安全衛生法に基づき、特定の規模や業種の事業場では、この資格を持つ者を選任することが義務付けられています。

第一種衛生管理者と第二種衛生管理者の違い

衛生管理者には、第一種と第二種があります。両者の最も大きな違いは、管理できる事業場の業種です。
•第一種衛生管理者: 全ての業種で衛生管理者として選任できます。
 o危険有害業務がある事業場も管理可能です。具体的には、製造業、建設業、鉱業、ガス・水道・熱供給業、医療業などです。
•第二種衛生管理者: 危険有害業務がない、特定の業種でのみ衛生管理者として選任できます。
 o金融・保険業、卸売・小売業、通信業、理美容業、教育、宿泊業、サービス業などが該当します。

第一種は第二種の上位資格であり、第一種を取得すれば全ての業種で衛生管理者の職務を担うことができます。

主な職務内容

第一種衛生管理者の主な職務は、労働者の健康と安全を守るための衛生的管理です。具体的には以下の業務が含まれます。

  1. 作業環境の衛生調査: 有害物質の有無、温度、湿度、照明などの作業環境を調査し、改善策を講じます。
  2. 労働衛生保護具・救急用具の点検と整備: 保護メガネ、防塵マスク、救急セットなどが適切に管理されているか確認します。
  3. 週1回以上の職場巡視: 作業方法や衛生状態に問題がないか、事業場内を定期的に巡回し、問題があれば改善を促します。
  4. 健康診断の実施と健康相談: 労働者の健康診断の実施をサポートし、その結果に基づいた健康相談や保健指導を行います。
  5. 衛生教育の実施: 労働者に対し、衛生に関する知識や危険予防についての教育を行います。

資格取得方法

第一種衛生管理者の資格を取得するには、公益財団法人安全衛生技術試験協会が実施する免許試験に合格する必要があります。
受験には学歴と実務経験の条件があり、主な要件は以下の通りです。

  • 大学・短大・高等専門学校卒業者: 1年以上の労働衛生の実務経験
  • 高等学校卒業者: 3年以上の労働衛生の実務経験
  • 学歴不問: 10年以上の労働衛生の実務経験

この他にも、保健師や薬剤師の資格を持つ人などは、無試験で第一種衛生管理者の資格を取得できる特例があります。試験は、筆記試験(マークシート方式)で、労働衛生、関係法令、労働生理の3科目が問われます

第一種衛生管理者の活躍分野

第一種衛生管理者は、労働安全衛生法に基づき、事業場の衛生全般を管理する国家資格であり、主に製造業や建設業などの労働者の健康に有害な業務を伴う職場で活躍します。

主な活躍分野
  1. 製造業: 化学物質や粉じん、騒音などが発生する環境で、作業場の衛生調査や作業環境の改善指導、保護具の管理などを行います。
  2. 建設業: 建設現場の衛生管理を担当します。高所作業や有害物質を扱う作業に伴う危険を減らすための環境整備や健康管理を行います。
  3. 医療業: 病院や介護施設などで、医療従事者の感染予防や、医療廃棄物の適切な処理、放射線管理など、特殊な環境における衛生管理を行います。
  4. その他: 鉱業、運送業、電気・ガス・水道業など、様々な産業で労働者の健康と安全を守るために必要不可欠な存在です。


これらの職場で、第一種衛生管理者は労働者の健康障害を予防し、快適な職場環境を確保するという重要な役割を担っています。
※看護学部の受講科目、内容についての詳細については、履修要項をご確認ください。

履修要項(大学情報公表)