
健康的な暮らしを支える 看護師とは
看護師の資格は、病気やケガをした人、または妊産婦の療養上の世話や、医師の診療の補助を行うために必要な国家資格です。
この資格を取得することで、多様な医療現場で専門的な業務を担うことができます。
1. 資格取得までの道のり
看護師の資格を取得するには、以下のいずれかのルートを経る必要があります。
•大学(4年制):
看護学部や看護学科のある大学で、4年間学びます。看護の専門知識に加え、幅広い教養を身につけられる点が特徴です。卒業時に看護師国家試験の受験資格が得られます。
•短期大学(3年制): 3年間で看護の専門知識や技術を効率的に学びます。卒業時に看護師国家試験の受験資格が得られます。
•専門学校(3年制):
看護の専門知識や技術に特化した実践的なカリキュラムが特徴です。大学よりも1年早く現場に出られるメリットがあります。卒業時に看護師国家試験の受験資格が得られます。
•5年一貫教育の高等学校:
中学校卒業後に5年間で看護の専門教育を受け、最短で20歳で看護師国家試験の受験資格を得るルートもあります。
これらの教育機関で所定の課程を修了した後、年に一度実施される看護師国家試験に合格することで、看護師免許が取得できます。
2. 看護師国家試験の難易度
看護師国家試験の合格率は、例年90%前後で推移しており、比較的高い合格率と言えます。しかし、これは受験者が厳しいカリキュラムを乗り越えてきた学生であること、そして学校側も国家試験対策に力を入れているためです。試験は必修問題と一般・状況設定問題に分かれており、特に必修問題は80%以上の正答率が求められるため、基礎知識を確実に身につけることが重要です。
3. 看護師の主な仕事内容と役割
看護師の仕事は、大きく分けて「療養上の世話」と「診療の補助」の2つに分類されます。
•療養上の世話:
患者さんの食事や排泄、入浴の介助、ベッドメイキングなど、日常生活をサポートする業務です。患者さんの状態を観察し、個別の状況に合わせたケアを提供します。
•診療の補助:
医師の指示のもとに行う医療行為です。点滴、注射、採血、バイタルサイン(体温・血圧・脈拍など)の測定、処置の準備・介助などが含まれます。
その他にも、患者さんやその家族の精神的なケア、医療チームの一員としての連携、より良い医療環境づくりなど、多岐にわたる役割を担います。病院や診療所の他にも、訪問看護ステーション、介護施設、企業の健康管理室など、活躍の場は広がり続けています。
4.准看護師との違い
「准看護師」は、看護師と同様に患者さんのケアや診療の補助を行いますが、大きな違いは資格の種類です。
•看護師:
厚生労働大臣が交付する国家資格です。
•准看護師:
都道府県知事が交付する免許で、医師や看護師の指示に従って業務を行います。
准看護師養成所で2年間学び、都道府県の試験に合格することで資格が得られます。准看護師として実務経験を積んだ後に、改めて看護師学校で学び、看護師国家試験を受験して看護師資格にステップアップすることも可能です。
看護師の活躍分野
看護師の活躍分野は非常に幅広く、病院や診療所といった医療機関だけでなく、多様な場所で専門性を活かすことができます。
日本の超高齢社会化や医療の高度化に伴い、その需要はますます高まっています。
1. 医療機関

•病院・クリニック・診療所
看護師の最も一般的な勤務先です。
患者さんの治療や療養上の世話、医師の診療補助などを行います。病棟、外来、手術室、ICU(集中治療室)など、様々な部署で専門的な役割を担います。

•訪問看護ステーション
医師の指示に基づき、自宅で療養する患者さんのもとへ訪問し、ケアやリハビリテーション、健康管理などを行います。
2. 福祉・介護施設
•介護老人保健施設・特別養護老人ホーム: 入所者の健康管理、医療処置、日常生活のサポートを行います。
•デイサービス・有料老人ホーム: 通所または入居している利用者の健康チェックや服薬管理などを行います。
3. 公的機関・教育機関

•保健所・保健センター
保健師の資格も併せ持つ看護師が、地域住民の健康相談や保健指導、感染症対策などを行います。
•学校(養護教諭):
児童・生徒の健康管理、応急処置、保健指導などを担当します。養護教諭免許の取得が必要です。
•公立病院・公的機関:
地方公務員または国家公務員として、安定した環境で勤務できます。
4. 一般企業
医療以外の分野でも、看護師の専門知識は高く評価されます。
•産業看護師:
企業に勤務し、従業員の健康診断、メンタルヘルスケア、職場環境の改善などを行います。
•治験コーディネーター(CRC):
新薬開発のための治験(臨床試験)が円滑に進むよう、医療機関や製薬会社、被験者の間を取り持ちます。
•医療機器メーカー:
医療機器の専門家として、医療機関への製品説明や技術サポートなどを行います。
この他にも、保育園、健診センター、献血センター、自衛隊、国際協力など、看護師が活躍できる場は多岐にわたります。
※看護学部の受講科目、内容についての詳細については、履修要項をご確認ください。